30年ぶりに「ラブリー」を歌って思ったこと
先日、同世代の友人3人でカラオケに行きました。
とはいえ、最近の歌をほとんど知らない私たち。
自然と、懐メロ大会になりました。
松田聖子、中森明菜、斉藤由貴、工藤静香、Cocco、TM NETWORKなどなど。
だいたい1980年代から2000年代初め頃までの曲です。
そして私は、小沢健二さんの「ラブリー」を歌いました。
小沢健二さんの音楽を好きになったのは、1994年頃だったと思います。
実は、一度ライブに行くまでは、名前を知っている程度でした。
ところが、そのライブを見て一気に大好きになりました。
それからは、かなり夢中になりました。
CDはほとんど全部持っていましたし、さかのぼってフリッパーズ・ギターも聴きまくりました。
その頃にはすでに解散していましたが、本当に、もしレコードだったら擦り切れていたのではないかと思うくらい、何度も何度も聴きました。
今回、カラオケの画面に流れる歌詞を読みながら「ラブリー」を歌っていると、あらためて、その曲にあふれているポジティブさに気づきました。
未来への期待。
世界や人生に対する肯定感。
これから何か素晴らしいことが始まるような、明るくてカラフルな空気。
「ああ、そうか。30年前の私は、こんな気持ちを持って生きていたんだ」
そんなことを思いました。
20代だった私は、未来にいろいろな夢を見ていました。
いつか誰かと、完全な恋に落ちるのだと思っていました。
実際、完全な恋に落ちたと思ったことも、何度かありました。
けれど、関係は壊れました。
世界に向かって「ハロー」と手を振るような気持ちも、あの頃は持っていたのかもしれません。
ほんの一瞬だったとしても、確かにそんな時期があったのでしょう。
未来を信じていた、カラフルで明るい世界。
そして、実際にその後を生きてきた30年間。
振り返れば、決して明るい色ばかりではなく、どちらかといえば灰色に近かった日々もたくさんありました。
30年前に思い描いていた未来と、今ここにいる自分。
その対比を感じて、なんとも言えない気持ちになりました。
そして曲が終わりに近づき、アウトロが長いので、そろそろ演奏停止ボタンを押そうかなと思った、その矢先。
画面に最後の言葉が流れました。
「Life is coming back!」
なんだか、最後にとどめを刺されたような気がしました。
ああ、私、もうずいぶん諦めていたんだな。
でも、諦めていてはダメじゃないか。
30年前と同じように、何もかもを無邪気に信じることは、もうできないかもしれません。
それでも、人生が戻ってくることを、少しくらい信じてもいいのかもしれない。
懐かしい歌を歌っただけなのに、30年前の自分から、そんなメッセージを受け取ったような夜でした。

